2025年6月 景気短観
季節は進みましたが地域の経済動向は牛歩のごとく、代わり映えの無い状況となっています。
しかし、牛歩ではありますが、若干の動きはある模様。残念ながら5月は大型連休にともなう稼働日の減少もあり、月次の売上についてはあまり芳しくはなかったのですが、それでも過去1~2年に種まきした『仕事の種』が発芽の時期を探っているようにも感じます。
無事このまま育ってくれれば域内経済も成長基調への転換が期待できるのですが、アメリカの対日関税など不確定要素が山積みな現状では先行きの不透明感は拭えません。
一年前には『半導体関連事業は令和7年の夏頃には回復基調に移行する』とまことしやかな噂が流れていましたが、実際にその時期になってみると回復基調とはほど遠いのが実感です。
黄銅の相場を見ると1年前には900円/kg台前半だったダライ粉の取引価格も、1,100円/kgを越える値動きを何度も見せた挙げ句、900円/kg台後半に落ち着いており、過去1年間の値動きがいかに実態経済から乖離していたのかが伺い知れる物となっています。結論としてはコロナ禍後の経済はまだまた自分の足で立てるほどの回復はしておらず、少なくとも地域において経済の再建は未だ道半ばという所でしょうか。
反面、鋼材価格が落ち着きを見せているのは良い傾向とも言えるでしょう。為替・原油価格・副資材などで価格の振れ幅は大きくなりますが、見方によっては市場が安定を求めていると言えるこの状況は、鋼材の安定供給にも繋がりますが、需要の伸びが少ないからこその安定供給でもあり、痛し痒しというのが現状です。
※ここに記載している景況判断はあくまで弊社売上・営業活動による地域情勢を元に記載しており、過去の事例や今後の見通しについての保証はいたしかねますのでご了承ください。